今回は粉体に最適なホースについてです。かなりニッチなテーマのように感じるかも知れませんが、侮るなかれ。粉体は、様々な危険性やリスクを含んだ流体であり、ともすると爆発事故の原因にもなり得ます。
粉塵爆発という言葉をご存知でしょうか。
粉塵爆発とは、可燃性の粉塵(金属粉、炭塵、さらに小麦粉など)が大気中に浮遊した状態で着火し、爆発を起こす現象のことです。日本国内や海外でも多数の死傷者を出したことがある恐ろしい現象です。
・・・小麦粉でも粉塵爆発が起こるの?と思いませんでしたか?
身近にある小麦粉ですが、実は粉塵爆発の事例が多い粉体として知られています。粉塵爆発がが起こる3つの条件というものがあり
「酸素」+「可燃物の粉塵」+「着火源」です。
この着火源として恐れられているのが実は「静電気」です。
小麦粉の袋を落としてしまい、空中に粉が飛散した経験がある方は想像しやすいと思いますが、かなりモウモウと煙りが上がります。もちろんキッチン程度では問題になりませんが、それが製粉工場内だったらどうでしょうか?
立ち込める大量の小麦粉煙が雷雲のように帯電し、充満したタンク内に放電してしまう可能性が出てきます。そこに酸素が混入したらどうなるでしょうか。
粉体をタンクローリーやサイロなどから次の容器に移し替える際の、ホースのような仮設配管は欠かせませんが、粉塵爆発のリスクを最小限に留める必要があることはご理解いただけたかと思います。
そこで今回は、そのようなリスクの高い状況でも安全に使える製品をご紹介させていただきます。THシリーズでも食品用粉体を想定して設計・製造したFDA認証ホースです。
TH43 NRホワイトラバーホースの特徴は以下の通りです。
◆接液内面に耐摩耗性がゴムの中で最も高いNR(ナチュラルラバー)を採用
◆FDA認証品を取得しており食品全般~粉体に最適
◆ホース内面に導電性を付与し、静電気発生リスクを低減できる
もちろんTH43は小麦粉以外の粉体にもご使用いただけます。
工業製品の業界でも、「粉体」は扱いづらいという認識がありホースでも選定が難しい流体です。「粉体」は定義上「固体」でありながら、固体・液体・気体、それぞれの性質を発揮することもあります。液体が混ざることで固体になったり、乾くことで気化したり、また移送時に内面を砂のように傷つける性状のモノも存在するからです。
粉体はできればバルブ・ホースを含む配管ラインに流したくない流体ではありますが、移送に便利であるため輸送時にも濃縮剤として利用されることが多いのが現状です。
それを解決するためには、耐摩耗性と導電性、食品用ならFDA認証のある材質であることが必須であり、TH43に行き着くこととなります。
粉体の移送でお困りの方がいらっしゃいましたら、是非、東葛テクノホームページ「お問い合わせフォーム」よりお問い合わせください。専門の技術営業スタッフが最適なソリューションをご提案させていただきます。