昨今注目されるBCPという略語を皆様はご存じでしょうか。
【BCPとは?】
Business Continuity Planの頭文字をとってBCP(事業継続計画)と訳します。
各企業が「守るべき業務と水準の目標設定」を実施することを意味しますが、大規模な災害やテロなどの機器が発生した際に、会社の重要な経営資源が危機に瀕するため全ての業務を平常時と同じ水準で維持することは困難となります。
リスク状況下となったとき、「守るべき業務」「守るべき水準」を事前に明確にすることが重要であり、そのためには業務停止した際に企業運営に及ぼす影響の大きさを具体的に評価しておくことが前提となります。
【BCPにおけるフレキの役割】
東葛テクノが提供するフレキは、装置と装置、配管と配管、工場と工場を繋ぐ神経であり血管ともいえる工業製品です。プロセス、ユーティリティ問わず、繋ぐ先が壊れてしまうと企業運営に大きなリスクとなるため、フレキの耐久性は装置そのものの耐久性といっても良いかもしれません。
過去数十年を振り返っても、日本だけでも大規模な震災があり阪神淡路大震災・東北大震災・熊本大震災を含め3度以上の危機に瀕しています。最近では局地的な豪雨による水害が岡山・広島・熊本などでも記録されており天災だけでも予断を許しません。
しかし、各プラント設備の設計は、設計思想やコストなど様々な評価視点から決定されており、1つのポンプ・タンクといえども同様の仕様になっていないものあります。リスクに対して危機感が成熟していない地域や時期によっては小規模な地震でも脆弱性を明らかにしてしまう装置や配管も少なくありません。
普段は意識しないかもしれませんが、みなさんが生活しているすぐそばの工場、配管でも漏洩や破裂などがひとたび起きれば人命にかかわるようなトラブルに発展することも十分に想定できます。BCP対策は企業にとって最重要課題であるとともに、周辺環境や住民へのリスクも低減も忘れてはいけない重要な課題です。
【BCP対策 解決例】
先日、某大手電子部品メーカー(仮称:C社)の工場へBCP対策のための、水処理プラント改造工事の現地調査に伺いました。
建設後15年程度経過している設備でしたが、当時の設計思想としてタンクやポンプの直結配管、工場間の移送連絡配管にもフレキが設置されていない環境。
少なからず現在まで耐久しているという点において、リスクを回避できていることは間違いありませんが、機械装置や配管はかならず経年劣化が進み、衝撃や振動に対して脆くなっていってしまいます。
そういった危機を回避するために、C社でもBCP対策工事として特定の重要な配管やプロセスラインに対して装置・配管保護のためのフレキを導入する方針で検討が進んでいるようです。
ただ、大きな問題点が浮き彫りになり、そこで弊社のRYシリーズのPTFEフレキが活躍することとなりました。
ではどういった問題点でお客様が困っていたのかという点について、下記に記載いたします。
【問題点①】
現状、どのような流体が流れているかわからない。
古い設備に多くみられることですが、15年も経過するとプロセスで使用される薬品や成分も変化し、また生産品目が大きく変化していることも珍しくありません。そこにどのような接液材質のフレキを入れることが最適か、今となっては判別がつかないという問題が出てきてしまいます。
【問題点②】
現状を解析しても、さらに変更されることがある。
再度設計を見直して流体分析をしたとしても、非常に多くの手間と労力がかかります。仮に特定できたとしても、再度変更されることもありリスクは排除しきれません。
【問題点③】
既設の設備があり、配管ルートに制限がある。(狭い・短い・曲がっているなど)元々、フレキを設置する予定で設計されていないため、設置場所に多くの制限があります。特に問題は「面間」、長さの問題です。装置設計に合わせた面間で設計しようとしても、ゴムフレキのような金型を用いて決まった形状で成型するフレキは、希望する場所に設置できないリスクも抱えてしまいます。
こういった問題点を一気に解決できる製品として一躍注目を浴びたのがRYシリーズのPTFEフレキでした。
【RYシリーズのメリット】
①接液材質として最高クラスの耐久性を誇るため、さまざまな流体に対して高い確率で適用できる。
②プロセス変更で流体が変更となっても、交換リスクを排除することができる。
③面間がある程度、自由に製造できるため既設配管に合わせた設計ができる。
BCP対策工事計画でも、上記メリットを存分に生かすことができ検討を前に進めることができました。
あらゆる配管と、さまざまな形状に適合することができるのがRY21シリーズの強みであり、メリットです。 特に今ある装置・配管にフレキを切り込む際には最適な条件が全て整っています。
【BCP対策ご相談下さい】
現在、BCP対策を検討しているプラント設備運営の担当者の方、インフラ装置の改善計画をしているエンジニアリングメーカーの方は、地震対策としてのフレキ切り込みに関して是非一度弊社にお問い合わせください。
具体的な検討に向けて専門の技術営業がご対応させていただきます。また状況に応じて出張調査などもお見積り可能です。こういった取り組みが日本企業の生産力安定化に繋がることを期待して止みません。