ホース、フレキと呼ぶ製品には、柔らかい部分、曲がる部分が必ず存在します。一言に曲がると言っても、大きく曲がるものから数ミリしか曲がらないものなど製品のよって様々です。全く曲がらないホースでは配管と一緒になってしまいますが、それでも全く曲がらないホースでも曲がるという目的以外で各々の役割を果たしています。
そういった中で、それぞれの用途に最適な形状に進化していくホース、フレキですがこの柔軟性がある部分のことを特に「有効長」と言います。

ホースの種類

様々なホースがあり、水まきホースが身近で一般的によく知られているホースかもしれません。
ホースは繋ぐ相手が必ずいます。水まきホースでは、水道に接続して使用することが多いと思いますが、直接差し込むと水圧で勢いよく抜けてしまいビショビショになってしまった経験がある方は多いのではないでしょうか。

それとは別に、洗濯機の洗濯ホース、頭を洗うシャワーホースなどではホースの両端に「継手金具=シャワーヘッドなど」が取り付けてあるため簡単には抜けないようになっています。


ホースの有効長

ホースにもフレキにも必ず「全長」とは別に「有効長」と呼ばれる部分があります。この継手金具でホースの中に差し込む部分を芯金(しんがね)と呼びますが、簡単に抜けないようにホース内部に入り込んでいる部分に溝が刻まれていて簡単に抜けないよう加工してあります。(通称:タケノコ芯金)

ホースの中に隠れてしまっている「芯金」の部分は外からホースに見えてみても中は芯金が入っているので簡単に曲がりません。つまり「有効長」にカウントできないわけです。

芯金が中まで入り込んでいる構造のホース・フレキは、全長だけでなく「有効長」を意識しておかないと希望通りの柔軟性を得ることができないことがあります。
また産業用途で使用するホースは、動きを伴う場所に設置することが多いため、ホースに隠れた継手金具とホースの境界線(通称:首もと)に応力が集中してしまい、その結果、漏れ・折れ・詰まりの原因となることがありますのでご注意ください。

首もと応力集中の参考例

フレキの有効長

タケノコ芯金がホース・フレキ内部に入り込んでいるものもありますが、芯金が存在しないタイプのホースやフレキも存在します。その1例として挙げられるのがゴムフレキ(Tシリーズ)・ゴム可とう管(TLSシリーズ)、フッ素樹脂ホース(RY・RZシリーズ)などです。これらのフレキは、ホース・フレキ本体に入り込んでいる芯金が存在せず、全長のほとんどが有効長にカウントされます。

特にゴム可とう管では、全長≒ほぼ有効長となり、その有効長に対する柔軟性は、盛り上がっている山型の山数によって変位量を示しています。TLSシリーズの参考例ですが、山数と偏心量の関係を表にまとめました。

山数を増やしていくことで、伸縮・偏心性能を高めていくことができます。素材自体が伸縮しやすいゴム製のものは山数と変位量の相関関係が顕著です。

ただし、ゴムフレキは山数を増やしすぎると逆に柔らかくなりすぎてしまい座屈してしまうこともあります。この表で言えば300mm偏心以上の変位を要求されるフレキは仕様によって山数が違うことがわかります。

このようにホース・フレキと一言に言っても柔軟性がある部分とそうでない部分や、柔らかすぎることで能力を発揮できないことがあるなどといった専門的な知識が必要になることがあります。
プラントやインフラ、プロセス用途でホースやフレキをご検討されている方がいらっしゃいましたら是非一度ご相談ください。専門知識を有した技術営業スタッフがご相談に対応させていただきます。

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