フッ素樹脂はあらゆる厳しい条件に対して高い耐久性を誇ります。その特徴を生かし、航空宇宙産業から半導体・精密電子材料、製薬プロセスに至るまで多く現場で使用されています。

フッ素樹脂の耐久性

耐熱性 / 耐極低温性 / 耐燃焼性 / 耐薬品性
非粘着性(離型性) / 低摩擦性 / 電気絶縁性 / 低誘電性 / 耐紫外線特性

非の打ちどころがないという極めて稀な材質なのですが、フッ素樹脂が抱える数少ない弱点もあります。それは、特定の気体(ガス流体)が透過してしまうという点です。

例えば、よくトラブル事例として報告があるのが酸系のガスです。例えば、高濃度の塩酸などから発生する塩素ガスは特定の条件が整うことでフッ素樹脂から外面に透過することがあります。フッ素樹脂と一言に言っても2フッ化、3フッ化、4フッ化といろいろな種類があります。

フッ素樹脂のあれこれ

参照:東葛テクノ-TECHNICAL DATA-フッ素樹脂の選定基準

特に耐久性が高くホース・フレキ・ライニング管・バルブなどに採用されるのが4フッ化樹脂の代表が以下です。
・PTFE(ポリテトラフルオロエチレン・四フッ化エチレン樹脂)
・PFA(パーフルオロアルコキシアルカン・四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂)

ただ、これらの最強樹脂軍団もガス透過のリスクを抱えています。

ガス透過と透過量の相関関係は、フッ素樹脂の厚み、内部流体の圧力、設置環境にも大きく影響を受けます。例えば肉厚が厚ければ透過しにくくなりますが、内面圧力が高かったり、密閉された空間などでは微量のガスが透過し続けることで高濃度になり液化してしまうこともあります。

弊社PTFEフレキ、RYシリーズでは薄いもので1.0mm程度から厚いもので3.0mm程度の肉厚材質を使用しており、ガスが透過しにくい構造と材質を選定して使用していますが、環境により透過したガスが周辺環境や耐圧用の外装SUSブレードを腐食させてしまうといった懸念がありました。

耐酸性ガス用に誕生したRY26シリーズ

そこで弊社では、RY21シリーズを進化させ、耐酸性ガス用として可能な限り金属材質を排除したRY26を世に送り出しました。RY26は外装の耐圧補強ブレードに耐酸性樹脂を使用し、フランジも標準でPVCを採用することで万が一酸性ガスが凝結して酸性液になっても耐圧性能に影響が出ないよう最大限配慮した製品です。

漏洩腐食対策+フレキ性能

近年、電子部品や半導体を製造する工場では多くの酸性薬品が使用され、また水処理プラントでも超純水や排水・廃液処理のPH調整剤として塩酸が使用されています。
こういったプラントでは、漏洩事故が人災に繋がるリスクを抱えているため漏洩カバーや二重管構造などを義務化している企業も少なくありません。漏洩対策としては非常に効果が高いのですが、肝心のフレキが密閉されてしまうことで微量でも透過した塩素ガスが外装のSUSブレードを腐食・破損させてしまい耐圧破壊を起こしてしまうことがあります。特に、コストダウンのために薄肉のPTFEチューブを採用している他社製品においてはガス透過が多く漏洩し、密閉された空間で結露した水分と再溶解することで高濃度の塩酸が発生してしまうことでトラブルの原因となります。

弊社では、薄肉チューブから肉厚チューブまで各サイズ幅広い材料を保有しており、使用環境に合わせたチューブ選定も可能です。またさらにリスクを低減するためにRY26耐酸性仕様にすることで、仮に塩酸が発生してしまっても腐食の影響を回避することができます。

お困りごとはご相談ください

RY26も現場のお客様からお困りの相談を受けて誕生した開発解決型の製品です。皆様のプラントや現場でも酸系ガスの腐食でお困りではありませんか?塩酸タンクの周辺錆びている、フレキのSUSブレードが腐食しているものを目にしたら大きなトラブルになる前に是非東葛テクノまでご相談ください。専門の技術営業が最適な提案をさせていただきます。

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