フレキやホースの使用時に良く起きるトラブル原因の一つとして、負圧(真空圧)の影響が考えられます。
圧力のあれこれ
【正圧】
正圧の領域は、大気圧~超高圧まで際限がありません。高圧(正圧)ホースは様々な種類があり、身近なモノでは高圧洗浄機などで固くて細いホースをご覧になったことがある方もいらっしゃるかもしれません。正圧の領域では、様々な種類のホースがあり圧力が高くても適合した様々なホースが利用されています。そういった点からも、正圧でのトラブルというのは初期不良による破裂や、経年劣化による漏洩などが一般的です。
【負圧】
逆に負圧はどうでしょうか。負圧というのは、限界があり0.1MPaが完全真空と呼ばれ、これ以上の圧力を減圧することができません。この真空状態は様々な産業で生産プロセスに利用されています。
例えば、ポンプで簡単に移送出来ない流体(溶剤やファインケミカルなど)を移送する際に、タンクを真空状態にしてホースを繋げ、原料が入っているキャニスター管などから吸い上げる、といった方式が多く採用されています。
このような方式の場合、液体を吸い上げる強い力がかかります。ストローで思い切り飲み物を吸うような感覚です。その際、液体の粘度(粘り気)が強かったり、真空タンク側の容量が大きかったりするとその真空圧(負圧)でホースがつぶれてしまうことがあります。特に、筒状のストレート形状で内壁の強度が低いものは高い確率でそのようなトラブルが発生します。こちらも例えるとシェイクのような飲み物を思い切り吸っても吸い上げられないような状態でストローがつぶれてしまうような現象です。
対負圧適応製品
弊社で製造しているホースやライニング配管も、負圧による潰れの影響を受ける可能性がある製品があります。内壁に補強構造がないものや、内面がストレート形状で強度が低いものです。そこで弊社では負圧での使用環境を考慮した製品やオプション部品も多数ご提案させていただいております。
RY21では、VスリーブというPTFEの補強リングを入れるようなケースや、弊社独自の肉厚真空対応チューブを使用することで真空圧への耐圧性を高めることが可能です。
様々な配管部品がある中で負圧を想定されたものが数多くありますが、ホースやフレキは柔軟性を重視している分、圧力変動による形状変形の影響を特に強く受ける配管部品です。
特に半導体や医薬品の製造工場では、そのオプション部品であっても流体の品質に影響を与えない高精度な清浄性を求められることが良くあります。同じレベルのオプション部品を実績からご提案できるのは、多くのトラブル解決経験を裏付けとしています。
実績と経験で解決いたします
さまざまな条件や情報を頂いたとしても、実際にお客様の現場で使用されている状況を完全に把握することは困難です。またプロセスの情報開示リスクもあるため、容易にお客様の情報を取得することが難しい場合もあります。
だからこそ、数多くの実績と解決経験がある東葛テクノに是非お問い合わせください。負圧で困っている方がいらっしゃいましたら、最適なホース・フレキ・ライニング配管を専門の技術営業が情報提供を頂きご提案させていただきます。